第30回 軽井沢で楽しむオールショパンプログラム

秋の訪れを感じる8月30日、2010年以来の登場となった寺田悦子さんによるオールショパンコンサートが開催されました。当日まで断続的に降り続いていた雨も夕方に止み、寺田さんのピアノが愛宕の森に響きました。

第一部
 即興曲第1番 変イ長調 作品29
 同2番    嬰ヘ長調 作品36
 同3番    変ト長調 作品51
 幻想即興曲 嬰ハ短調 (作品66)
 アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ
     - 寺田さんを交えたティータイム -
第二部
 24の前奏曲 作品28
アンコール
 クターン第5番 嬰ヘ長調 作品15-2
 クターン第20番 嬰ハ短調 遺作

           

第一部の即興曲4曲はいずれもスピード感溢れる洗練された演奏となりました。とりわけ第1番主題3連符の軽やかさと第2番再現部32分音符における煌びやかさは、サロンの華やかさを大いに引き立てていました。また第3番では主題の半音階進行の流麗さとともに、中間部の左右の掛け合いに豊かな詩情性を感じました。
さらにアンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズの冒頭レチタティーヴォにおけるプレイエルの深い音色は、寺田さん特有の輝きを放って聴き手を十二分に魅了しました。
休憩を挟んだ第二部では24の前奏曲が披露されましたが、全体的に第一部の演奏のスピード感と洗練さに、力強さが加味されたものとなりました。特に16番の疾風のような勢いや、24番の正確な左手に乗った情熱的なメロディとラストのオクターブへの運び方に惹きつけられました。
またアンコールのノクターン2曲では、これまでの演奏を振り返るような味わい深さや名残惜しさを感じました。
今回の寺田悦子さんのオールショパンプログラムは一層の力強さを増し、洗練された色彩感と説得力で大きな感動をもたらしてくれました。


【2014/09/15 20:22】 コンサート報告 | TRACKBACK(-) | COMMENT(-)
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