横山幸雄オールショパンコンサートのご報告

「第10回 軽井沢で楽しむオールショパンプログラム」が11月1日に開催されました。
今回は来年のショパン生誕200年を記念しての特別企画、横山幸雄さんによる作曲年代順別全4回シリーズ*の第1回目となります。
当日は絶好の紅葉日和、大変多くのお客様にお越しいただき、和やかな雰囲気でスタートしました。
演奏に先立ち、「僕はアンティークのプレイエルピアノを複数台所有するほどのプレイエルファン」という、ショパンの気持ちを代弁するような横山さんの挨拶が印象的でした。
第一回目の曲目は主に初期の作品で
第一部
3つのノクターンOp.9 (第1,2,3番)
12の練習曲Op.10 (全曲)
第二部
4つのマズルカOp.24 (第14,15,16,17番)
12の練習曲Op.25 (全曲)
アンコール
ノクターンOp.15の2 (第5番)
マズルカOp.17の2 (第11番) 
以後ティータイムでした。   
 
        

さて冒頭のノクターン第1番のまろやかな音色を聴いた瞬間から、開場は当時のサロンにタイムスリップしたような雰囲気に包まれました。これらノクターンの3曲はいずれもマリー・プレイエル(当時のプレイエル社長婦人)に捧げられたもの、4回シリーズの初っ端を飾るにふさわしい横山さんの粋な演出となりました。
また練習曲の全曲演奏ではショパンの若々しいエネルギーがほとばしり、各曲が明確な個性を放ちながら、作品10全体の完成度を高め合っているように感じました。 第二部の作品25も同様、横山さんの全曲演奏の中で聴く1曲1曲は、一つの曲だけをとり上げる演奏とは異なるスケールの大きさと満足感を得ることが出来ました。 
第二部のマズルカ4曲では、民族的なリズムと高揚感がさりげなく披露され、ショパンの原体験がさらに身近に感じられました。
また練習曲作品25では、曲が進むたびによりいっそう作曲家の世界に浸って行くことが出来ました。特に終盤の「木枯らし」や「大洋」のクライマックスでは、ショパンの魂が横山さんに乗り移ったような迫力を感じました。
今回のオールショパンプログラムは、横山さんの天才的なテクニックと表現力を目の当たりにしたサロンコンサートとなりました。
同時に繊細かつ優美な演奏で最上の心地良さを感じさてくれたのは、横山さんのプレイエルピアノへの親しみと、ショパンに対する深い愛情がそうさせたのだと思いました。 

     
 
アンコールの美しいノクターン第5番を披露した後に最後に弾いたマズルカ第11番、それは切ないほどの小品でしたが、哀調帯びた旋律に向かうピアニストの姿は、まさしくショパンそのものに思えました。
ピアニスト横山幸雄さんと、遠くからもお出でいただいたお客様に心から感謝申し上げます。    

*なお次回は来年5月2日の開催予定、曲目はプレリュード全曲、バラード第1番、スケルツォ第2番、アンダンテスピアナートと華麗なるポロネーズ、幻想即興曲ほかです。皆様のご来場を心からお待ちしております。
 

【2009/11/08 23:13】 コンサート報告 | TRACKBACK(-) | COMMENT(0)
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